夏の暑さと共にやってくる食の危険 食中毒

腹痛のひと その他

 

 

 こんにちはraiです。

 最近だんだんと暑くなってきましたよね?私は汗かきなので夏はとても嫌な時期です。そんな暑い夏と共にやってくる食の危険食中毒!今回はそんな食中毒に関する微生物ついて【調理師専門学生】の私が専門的にお話ししていこうと思います。

 

 

 微生物の種類

 

 微生物とは、自然界に生息する生物のうち、人間に肉眼では見ることのできない微細な生物群の総称である。微生物には、

 

  • 細菌
  • リケッチア
  • 酵母
  • カビ
  • ウイルス
  • 原虫

 

などに分類される。これらの大きさを見ると、直径1μmと非常に小さい。

ウィルスはさらにその1/10〜1/100の大きさしかない。微生物の中には、人に感染して感染症や食中毒を起こさせるもの、あるいは食品の中で増殖して腐敗や劣化をさせるマイナスに働くものがある一方で、食品の発酵などプラスに働くものもある。

 

1 細菌

細菌のイラスト

 細菌は、・球菌・桿菌・螺旋菌の3つに大別される。これらは、細菌それぞれの形によって区別され、球体の細菌なら球菌、棒状の細長いものは桿菌と分けられる。

 

 

・球菌

 

 球菌は基本的に球体をしているが、顕微鏡で観察すると、一つ一つがばらばらに見えるもの(単球菌)、二つずつ繋がっている(双球菌)、鎖のように繋がって見えるもの(連鎖球菌)など様々なものがある。

みなさんがよく耳にする食中毒や化膿の原因であるブドウ球菌はぶどうの房のように菌が集まっているため、ブドウ球菌と言われているとされる。

 

 

・桿菌

 

 桿菌は棒状の長細い形をしている。この棒が短く球菌に近いもの短桿菌、より細長いものを長桿菌と呼ぶ。また、みなさんがよく知る、大腸菌や赤痢菌、サルモネラ属菌などの多くの食品に関係する病原菌はいずれも桿菌である。

桿菌の中には一部鞭毛と呼ばれる運動器官を持つ。また、生存条件が悪くなると、植物の種のような芽胞と呼ばれる熱や乾燥に強い形態をつくるものがある。食中毒の原因菌であるボツリヌス菌や腐敗菌の代表である枯草菌がこれにあたる。

 

 

・螺旋菌

 

 螺旋菌は、桿菌が湾曲した形や縄のようにねじれた形をした菌で、様々な形状がある。

湾曲しているものとしては、菌の大御所カンピロバクター!!があります。

縄のようにねじれた形のものは梅毒の原因菌である、トレポネーマがあります。

また、腸炎ビブリオは、形的に桿菌んみ分類されることが多いが、螺旋菌に分類されることもある。

 

 

2 真菌類(カビと酵母)

カビのイラスト

 真菌類は、生物学的には細菌よりも高等で、増殖の仕方が異なる。

カビは同じ機能を持つ細菌がひも状に繋がっており、菌糸を作って増殖する。一般にカビの菌体は糸状に分岐して柄が上に伸び、その先端に胞子を作る。繁殖を行う部分を子実体といい、きのこも子実体の1形態である。

酵母は単細胞ではあるが、植物の成長のように発芽によって新しい細胞が出現して分離・独立する。その一つであるアフラトキシンには強力な発がん性がある。また直接人に健康危害は出なくとも、カビの増殖は、食品の品質の劣化、変敗につながっていく。

酵母も人に対して病原性のあるものは極めて少ないが、カビと同様、食品の劣化、変敗の原因となる。

しかし真菌類は、しょうゆ、みそ、などの発酵に必要不可欠な微生物で人にとっては有益な面も多く秘めている。

 

 

3 ウイルス

 

 

 ウイルスは、細菌よりもはるかに小さく、細胞を取り除く、ろ過器をすり抜けるほどです。

生きた細胞の中でしか増殖しないが、一般的に、乾燥や消毒液に対しては細菌よりも抵抗性が強く、人、動物、植物にさまざまな病気を引き起こす。

食品との関係では、ノロウイルス、A型およびE型肝炎ウイルスが代表的である。

 

4 原虫

 

 単細胞の動物を原虫という。熱帯地方ではマラリアなどの原虫病が多い。わが国を含めた先進国では問題となる飲食関係の健康被害には、飲み水を介したクリプトスポリジウム症がある。

 

 

 微生物の繁殖条件

 

 細菌は分裂によって増殖する。1つの菌が2つの菌に分裂する時間は、最適な条件が整えば増殖するスピードは格段に早くなる。細菌の増殖では3つの条件が必要となる。

  • 栄養素
  • 水分
  • 温度

 

これらの3つの条件が揃うことにより細菌は増殖を始めます。みなさんが口にする食品は、基本的に

栄養素、水分が豊富にあるので、温度が適温であれば時間が経つにつれどんどんと菌は繁殖していきます。

 このように微生物は、様々な条件が関係して繁殖をします。微生物は種類によっても繁殖の条件がそれぞれ異なる。そのため、目的としている微生物に適した対処をとる必要があり、その微生物の特徴を知り、食中毒が起きないような環境作りがとても大切なのである。

 

1 栄養素

栄養

 

 微生物も生物の一種なので繁殖や活動をするのに栄養素が必要になり、基本的に人間と、ほぼ同じ栄養素を必要とするのである。

 人間が食品を体内に取り入れ、消化酵素で分解、吸収するように微生物も食品ないの栄養素を自身の酵素で食品成分中のタンパク質、脂質、炭水化物、を分解し、より小さな分子にして細胞表面から取り入れる。細胞によって持っている分解酵素が異なり、利用する栄養素の種類もそれぞれ異なる。

 また菌によっては、増殖に無機塩類(ナトリウム、リン、カリウムなど)やある種類のビタミン、アミノ酸を必要とするものがある。

食品中には、複数種の微生物が存在し、その食品に含まれる成分によって、また温度などの条件によって、優先的に増殖する微生物の種類が異なる。さらに食品成分ではないが、人為的に添加される化学物質によっても増殖に影響を与えることがるある。

 

2 水分と水分活性

 

 食品中の水分の中には

  • 自由水
  • 結合水

の2種類があります。

 

  • 自由水は細胞と細胞のすき間にあり、微生物が活動のできる水分で増殖に利用される。
  • 結合水は食品成分の糖質やタンパク質などの分子と結合している水分で微生物が利用できない水分である。

 

 水分活性

 

 食品に含まれる水分中の自由水の割合を表したものを水分活性(Aw)という。

食品中の自由水の割合が多いものはAwが1.0に近い数値となり、自由水の割合が少ないものはAwが0に近づく。食中毒の元である細菌や真菌はAwが0.80〜0.99の間で活発に繁殖し、0.60以下になるとほとんどの微生物は繁殖できなくなる。また生野菜や刺身はAwが0.90以上ある逆にビスケットなどの乾燥したものはAw0.30程度なので、生野菜や刺身がどれほど微生物を繁殖させるか分かりますね。

 塩分や糖分を加えることで自由水と結合し自由水の割合が少なく、結合水の割合が多くなるのでAwが低くなる。

 そのためジャムや塩辛は水分が多いが塩分や糖分が高いためAwが低く、微生物の繁殖はあまり見られず長く保存が効くことになる。

 

3 温度

 

温度計

 微生物は種類によって発育・繁殖する適温が異なり、それぞれ発育できる温度域(最低発育温度最高発育温度)と微生物が最も繁殖に適している温度帯(至適発育温度)がある。この温度の違いにより、微生物は

  • 低温菌
  • 中温菌
  • 高温菌

の3種類に分けられる。

最低発育温度 至適発育温度 最高発育温度
低温菌 −5〜5°c 20〜30°c 35〜45°c
中温菌 10〜15°c 30〜40°c 40〜50°c
高温菌 33〜40°c 55〜60°c 65〜75°c

 

 人に危害を加えるのはほとんどが中温菌である。例えば食中毒の原因菌であるブドウ球菌も最低発育温度が10°c前後、最高発育温度が45°c、至適発育温度が32〜38°cの中温菌である。

 低温菌の中には0°cでも発育できるものが少しあるが、ほとんどが最低発育温度が5°c程度である。そのため冷蔵庫の設定温度が4°c以下であるのはこのためである。この温度であればほとんどの微生物が活動できなくなり、繁殖が抑制される。しかし、発育スピードは遅いが、4°c以下でも繁殖できるリステリア、エルシニアなどの菌も存在する。

 微生物は一般に最高発育温度以上になると死滅する。病原菌も腐敗菌も65°cで30分加熱(低温殺菌)でその多くが死滅する。牛乳やワインはこの方法で殺菌されている。また、100°cで瞬間的に殺菌する高温殺菌という殺菌方法もある。

しかし、食中毒の原因にもなるボツリヌス菌やセレウス菌、ウエルシュ菌の芽胞は100°cで30分加熱しても死滅することができず、121°cで20分の加圧加熱殺菌をするしか死滅できない。

 一方、最低発育温度以下では、微生物は死滅することはなく休眠状態になっている。なので食品を冷蔵、冷凍しても常温に戻すと微生物は再び活発に増殖を始める。食品の冷凍保存は一時的に菌の増殖を抑制するもので、菌が死滅することはない。

 

 まとめ

 

 このように、食中毒の元である微生物の種類、増殖条件の正しい知識を理解することはとても重要で、食品を調理する際はとても気をつけなければならないものである。

 私たち人間は食事をとることで生命を維持しているので食品を口に含み、体内に入れることは、必要不可欠となります。しかしその食品には人間に害を及ぼす微生物が存在し、増殖具合によっては人間に害を及ぼす危険があるということを忘れないでください。

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